ひろせ日記

 | ひろせ日記 | 相続手続き | 相続が大変だ!節税よりも大切なこと2

相続が大変だ!節税よりも大切なこと2

公開日:2011年3月1日
更新日:2022年12月22日

こんばんは。

さて、前回、前々回は、相続税の増税と、節税よりももっと大切なことがある。ということについてお話ししました。

相続(対策)において、節税よりも大切なこと。 それは、『1.相続争いを防ぐ事』と『2.納税資金の確保』だと。

前回、お話したように、多くの家庭では、資産の多くを不動産が占めるという事がわかります。 なぜ、資産の多くが不動産である事と、『相続争いを防ぐ事』および『納税資金の確保』が関係するのでしょうか? 答えは単純です。

まず、『1.相続争いを防ぐこと』に関して。 「不動産は、分けにくい」ということ。 現金であれば、単純に相続分にしたがって分けることができます。 ところが、不動産はなかなか分けにくい。

他に、預貯金、有価証券などの財産があれば、仲良く分けることもできるでしょうが、、、

もちろん、不動産を各相続人が、相続分に応じて共有することはできます。 しかし、現実的ではないですよね。

特に、相続人のうちの一人が、居住している建物や、相続人の事業用の不動産なんかの場合、遺産分割がうまくいかないと、困ります。 住むところが無くなったり、事業が立ち行かなくなってしまいます。 不動産は、その人が相続しないと困るのに、他の相続人に分け与える財産がない!

よくあるケースです。

結局、不動産を売却して代金を分けたり、相続分に相当する金銭を、他の相続人に支払う代わりに不動産を相続させてもらう。などの負担を強いられます。だから、相続財産が不動産のみ(特に居住用)の場合には、事前の対策が重要です。

次に『納税資金の確保』との関係について

相続税が課税される場合、原則として「相続税は現金で納めなければならない」とされています。仮に、相続財産が不動産ばかりだった場合、納税資金確保のために、不動産を売却することになります。

といっても、そんなに直ぐに不動産が売れる訳ではありません。売り急ぐと、買いたたかれて、思ったより安い値段で売却することになるでしょう。また、不動産の売却には様々な費用や税金がかかります。結果、思ったより手元に残るお金が少ないという事はよくあります。

反面、不動産は相続税の節税対策としてとても有効です。 だから、納税資金をうまく確保しておくことが、大切だとも言えますね。

相続において『相続争いを防ぐ事』と『納税資金の確保』が大切だということがお分かりいただけると思います。

優先順位としては、

  1. 相続争いを防ぐ
  2. 納税資金の確保
  3. 節税対策

じゃないのかな。と思います。そして、それらは、関連しているのだと。

じゃぁ、どうすればいいの?という事は、またの機会に、お話したいと思います。

相続が大変だ!シリーズ

  1. 相続が大変だ!節税よりも大切なこと1
  2. 相続が大変だ!相続税の増税?
  3. 相続が大変だ!節税よりも大切なこと2