ひろせ日記

司法書士と不動産取引

司法書士の主な仕事に不動産取引（売買）の立ち会い業務があります。
買主が売主に売買代金を支払い、売主が買主に対して不動産の名義を変更する（所有権移転登記）を同時に行うためのものです。

　多くの場合、不動産の取引の現場では多額のお金が動きます。

　そんな取引で「お金を払ったのに売主が権利証を渡してくれない」まして「売主が本人ではなかった」なんてことがあると大問題です。買主はお金を支払ったのに不動産を手に入れることができません。

　そのような事態が起こらないように、司法書士は中立な立場として不動産取引の現場に立ち会い、事前に必要な書類をお預かりして、売主と買主が本人であることを確認します。そして問題ないと判断したら、買主に代金を支払ってもらい、売主がそれを受け取ったのを確認して登記を申請します。

　作中でも司法書士が売主役の男に、生年月日から家の近くのスーパーに至るまで、色々と質問をするシーンがありましたが、実際の不動産取引の現場でも司法書士がこのような質問をすることがあります。

本人しか知り得ない事情を確認することで、目の前にいる人と、売主、登記名義人が同一人物であるかを確認します。

　作中の司法書士は、安全な取引が成立するように、色々質問をしていたんですね。皆様が不動産を売買する際、司法書士から色々質問されても、けっして「もうええでしょ！！」なんて言わないでください。